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このコーナーではスチュワーデス物語の名場面を脚本形式で再現します。 |
千秋の実家に押しかける真理子
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松本千秋の実家近く・昼間 |
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運転手付のベンツに乗っている新藤真理子 |
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松本千秋の実家 |
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新聞を読みながら酒を飲んでいる松本千秋の義父・松本清治
玄関のチャイムが鳴る |
松本清治
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「また、またサラ金の取立てだよ。」 |
松本弓子
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「はぁ」 |
松本清治
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「いいか、お前、うまく追い返せ」 |
松本弓子
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「うん、はーい」 |
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階段の陰に隠れる松本清治
玄関を開ける松本弓子
新藤真理子が現れる
頭を下げる真理子 |
新藤真理子
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「はじめまして、あたくし新藤真理子と申します。ご主人様にお目にかかりたいのですが」 |
松本清治
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「なあんだ、お嬢様ですか。はっは、どうぞどうぞ。むさっくるしい店ですが、どうぞおあがり下さい」 |
新藤真理子
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「あたし、煙草を切らしてしまって、ラークですけど」 |
松本清治
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「はあはあ、はい、分かりました。いいか、駅前の煙草屋に行ってな、ラークだ、ラークだ。それから果物屋寄ってどびきり上等な果物買ってこい。こちらは俺にとっちゃあ大事なお客なんだから。分かったな、行け、早く」 |
松本弓子
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「は、はいはい」 |
松本清治
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「ははは、どうも」 |
新藤真理子
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「松本さん、あなた競馬や麻雀、いろんなギャンブルに手を出して借金だらけ。サラ金には毎日脅かされるし、この家も抵当に入っているそうね」 |
松本清治
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「えっへへ。ごほん。よくご存知ですね」 |
新藤真理子
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「探偵社にちょっと調べてもらったの」 |
松本清治
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「参ったなあ、やあ、全くね毎日が火の車。地獄ですよ。首でも吊って自殺しようかと思っているくらいです」 |
新藤真理子
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「その地獄からあなたを助け出してあげましょうか。あたしは一人娘、父の財産がかなり自由になるの。あなたの借金位きれいさっぱり払えるわ」 |
松本清治
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「そうしていただけたらどんなに助かるか。私生き返りますよ」 |
新藤真理子
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「その代わりやっていただきたいことがあるの、引き受けて下さる?」 |
松本清治
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「ええそりゃ、何でも。お金になることでしたら」 |
新藤真理子
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「村沢浩を罠にかけてスチュワーデスの教官を辞めさせたいの」 |
松本清治
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「村沢をクビ、クビにしたいんですか?しかし彼はあなたの結婚相手でしょ?」 |
新藤真理子
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「それなのに浩ったらあなたの義理の娘さんとキスしているのよ |
松本清治
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「千秋と?キスを?」 |
新藤真理子
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「そんな浩、あたし絶対に許せないの」 |
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と自分の義手を見る |
松本清治
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「わかりました。千秋とキスしている現場でも押さえればこっちのもんだ。はい、私に任せてください」 |
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(2005/12/28改)
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