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このコーナーではスチュワーデス物語の名場面を脚本形式で再現します。 |
チーズの名前を言えない千秋
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羽田・日本航空乗員訓練センター・モックアップ・キャビン |
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赤いエプロンをつけた478期訓練生が次々に座席に座っていく |
村沢教官
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「日本人はご飯を味噌汁を御新香で食べるが、外国人はパンをチーズとバターで食べる。だから、チーズは非常に重要な食べ物で、外国人に食事をサービスするスチュワーデスは世界各国のチーズを知っていなければならない」 |
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様々なチーズが載ったワゴンを運んでくる木下さやか |
村沢教官
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「君、君、このチーズの名前何て言うの?」 |
木下さやか
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「はい、エメンタールでございます」 |
村沢教官
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「どこの国のもの?」 |
木下さやか
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「はい、スイスでございます。チーズの王様として世界的に有名で大変人気がございます」 |
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頭を下げるさやか |
村沢教官
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「よーし、次は石田」 |
石田信子
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「(OFF)はい」 |
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緊張して顔に汗をかく松本千秋 |
石田信子
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「よろしくお願いいたします」」 |
村沢教官
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「君、このチーズは?」 |
石田信子
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「はい、キャマンベールでございます」 |
村沢教官
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「いつごろからどこの国で作られた?」 |
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緊張して顔に汗をかく松本千秋 |
石田信子
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「(OFF)17世紀の末、フランス、オルーヌ県キャマンベールという村で初めて作られました」 |
村沢教官
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「このチーズの特色は?」 |
石田信子
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「白いカビに包まれており、独特の香りがあり…」 |
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キャマンベールチーズのアップが映る |
石田信子
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「(OFF)…口当たりがやわらかいということでございます」 |
村沢教官
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「よし、次は中島だ」 |
中島友子
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「(OFF)よろしくお願いいたします」 |
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と頭を下げる |
村沢教官
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「このチーズの名前と生産地は?」 |
中島友子
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「はい、チェダーと言いましてぇ、イギリスのチェダー村でぇ、16世紀後半に作られましたぁ」 |
村沢教官
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「この食べ方は?」 |
中島友子
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「はい、薄切りにしてそのまま食べたり、火であぶってパンにはさんだりしますぅ」 |
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緊張して顔に汗をかく松本千秋 |
火山教官
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「(OFF)はい、結構です。次は、松本さん」 |
松本千秋
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「はい」 |
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と席を立つ千秋
ワゴンに乗った様々なチーズが映る
エプロンで汗を拭く千秋 |
火山教官
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「エプロンで汗を拭かない」 |
松本千秋
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「はい」 |
火山教官
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「(OFF)このチーズ何ていうの?」 |
松本千秋
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「そのぉ、ゴル、ゴル。ゴル」 |
火山教官
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「ゴルゴンゾラ。こんな有名な名前も知らないの?いつどこで作られたの?特色は?」 |
松本千秋
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「た、確か、き、9世紀に、い、イタ、イタリアのぉ」 |
火山教官
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「イタリアのどこ?」 |
松本千秋
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「そのぉ、イタ、イタリアの、イタリアの、忘れました」 |
火山教官
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「(OFF)北イタリア…」 |
火山教官
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「…ミラノ近くのゴルゴンゾラっていう村。松本さん、あなた勉強が足りません」 |
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席を立ち火山教官に抗議する石田信子 |
石田信子
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「あのぉ、松本さん誰よりも勉強しています。ただ、とってもあがり症ですから教官の前では答えられないんです」 |
火山教官
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「あら」 |
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席を立つ火山 |
火山教官
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「じゃあ、松本さんはお客様に向かって、私はあがり症だからチーズの名前を忘れました、って言うの?そんな馬鹿なスチュワーデスはいません」 |
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立ち上がる村沢 |
村沢教官
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「火山教官の言うとおりだ。松本、授業が終わっても教室に残れ、俺が特訓してやる」 |
松本千秋
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「はい」 |
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(2005/12/28改)
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