JAL(日本航空)の客室乗員訓練センターを舞台に,落ちこぼれのスチュワーデス訓練生松本千秋(堀ちえみ)が担任である村沢教官(風間杜夫)に思いをよせながら、「くれない寮」で寝起きしを共にしている同期478期スチュワーデス訓練生の木下さやか(山咲千里)や石田信子(高樹澪)や中島友子(白石まるみ) にはげまされ池田兼子(春やすこ)や落合克美(松岡ふたみ)には馬鹿にされながらも,スチュワーデスを目指して格闘する.
事態は複雑で,千秋が思いを寄せている村沢教官には暗い過去があった.6年前付き合い始めた当時一流ピアニスト新藤真理子(片平なぎさ)の両手をスキーの衝突事故によって奪ってしまった.(詳細はこのリンクで)
村沢は,真理子を幸せにしようと彼女と婚約をした.しかし,真理子は,自分を愛していいるからでなく,償いで仕方なく婚約したのでは?と村沢の彼女に対する愛を疑い始めた.村沢に対しては,「私の両手を奪ったのはあなた」と辛く当たるようになり,二人の関係は荒れて村沢は,真理子を愛せなくなってしまった.
そして,その苛立ちから村沢に好意を持つ千秋のことを真理子は「コムスメ」と言ってねちねちといじめる.村沢の気持ちが千秋に移ってしまったことを知る真理子は,村沢の気持ちをつなぎとめようと,無理やり村沢の子供を身ごもる.しかし妊娠によって自分の体がみにくくなるのが許せなく,とうとう真理子は階段からわざと転んでお腹の子供を流産させる.
千秋は,結局,訓練センターの総合最終試験に落第し,追試験を受けるがそれでも合格点に足りない科目があった.しかし,柿野訓練課長の配慮によって,条件付きで機上訓練に進めることになる.
最終回,千秋の機上訓練の行き先はローマ.滞在先のホテルで突然,真理子が現れ,明日村沢と結婚式を挙げるのだと宣言する.千秋は,自分の気持ちを押し殺して村沢と真理子に祝いの言葉を述べ「スチュワーデスになって独りで生きていく」と言う.
翌日村沢は,真理子の待つ結婚式を挙げるアッシジのサンフランチェスコ教会へと向かう.
しかし教会でジョットのフレスコ画を見て村沢は,はっきりと確信する.
「愛からは何でも生まれる,しかし憎しみからは何も生まれない」と真理子を諭し結婚を思いとどまる.真理子は,義手で村沢教官をなぐるが,村沢や千秋に対する嫌がらせをすることに生き甲斐を感じていた自分の愚かさに気づき,「あなたを憎み続けることに疲れ果てた」と村沢との婚約解消する.
死にもの狂いで頑張った千秋は,無事機上訓練を終え,478期20名全員,無事訓練センターを卒業し一人前のスチュワーデスとしてはばたいていく. |