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このコーナーではスチュワーデス物語の名場面を脚本形式で再現します. |
本当の気持ち
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レストラン・TAVERNA TREVI |
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TAVERNA TREVIの看板が映る |
21
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同・レストラン内 |
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HIROSHI'S 478のTシャツを着てしんみり食事をしている松本千秋、石田信子、木下さやか、池田兼子、中島友子
千秋の顔を覗き込むさやか |
木下さやか
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「千秋。明日、村沢教官と新藤真理子が結婚するんだ。本当はとっても辛いんだろ?めちゃくちゃに泣きたいんだろ?私たちには本心言ったらどうなの?えっ、千秋」 |
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うなずく友子 |
松本千秋
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「はい。実は、その、あの、泣いて泣いて泣きまくりたいです。だって、私にとって村沢教官は教官というよりも、あの、その…」 |
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と半分泣きながら話し始める
千秋につられて、さやか、兼子、信子、友子も泣き出す |
池田兼子
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「恋人、恋人って言いたいんのやろ、千秋」 |
石田信子
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「それも女にとって一番大事な初恋、初恋の人ね。村沢教官は」 |
松本千秋
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「はい、そうなんです。その教官が真理子さんと結婚するのかと思うと。私、あの…」 |
中島友子
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「胸がはりさけそうで、目の前が真っ暗んなって」 |
池田兼子
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「もう、もうどうしてええか分からへん。ただ泣くしかない。そうやろ。千秋」 |
松本千秋
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「はい。その通りです」 |
木下さやか
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「じゃあ、思いっきり泣いたらいいじゃないの。こういう時はさ、恥も外聞もなく、わーわー大声で泣いて涙がみーんなかれ果てちまったら何とか立ち直れるもんよ」 |
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うなずく友子 |
池田兼子
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「あたしらがいたかて、恥ずかしがることあらへん。みんな友達やないの、千秋。遠慮せんと、わんわん泣いたらえねえん」 |
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うなずくさやか |
中島友子
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「一人で泣くのが恥ずかしかったら、千秋、あたしも一緒に泣く」 |
木下さやか
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「そうね。私たちには千秋の辛い気持ち、よーく分かるんだもの。みんな、一緒に泣こう。いいかい?千秋。泣くよ」 |
石田信子
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「千秋さん。泣きましょ」 |
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一斉に泣き出すさやか、兼子、信子、友子 |
松本千秋
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「待ってください。待って!」 |
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と制止しようとする千秋 |
松本千秋
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「あたし、泣きません。泣きません。絶対に泣かないつもりです」 |
木下さやか
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「どうしてー?」 |
池田兼子
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「なんでや?千秋」 |
松本千秋
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「私はもう何もかも忘れて、ただ、ただ、機上訓練にうち込まなければいけないんです。私が訓練に合格してスチュワーデスになったら、村沢教官、どんなに喜んで下さるか。教官のために泣いているわけにはいかないんです」 |
木下さやか
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「よーし、そんなら、みんなであんたを励ましてやるよ。いいかい?肩を組んで思いっきり歌おうじゃないの。スチュワーデス訓練生の歌を!」 |
石田信子
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「歌を」 |
池田兼子
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「歌を」 |
中島友子
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「歌を」 |
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全員で肩を組んで歌い出す |
478期訓練生
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「思い込んだら 試練の道を 行くが女のど根性…」 |
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同・外 |
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千秋たちの歌うのを部屋の外で聞く村沢教官 |
478期訓練生
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「(OFF)真っ赤に燃える鶴丸印…」 |
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同・レストラン内 |
478期訓練生
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「世界の翼を掴むまで 血の汗流せ 涙をふくな ゆけゆけS訓練生 どんとゆけ」 |
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歌い終わり号泣する478期訓練生
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同・外 |
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部屋の外で聞いていた村沢は難しい表情になる |
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(2005/12/28改)
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