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このコーナーではスチュワーデス物語の名場面を脚本形式で再現します。 |
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日本航空乗員訓練センター・体育館 |
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体育着で整列している478期訓練生 |
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バスケットボールを両手に持ち、厳しい表情をする村沢教官 |
村沢教官
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「いいか。ジャンボ機のスチュワーデスは、500人の乗客に食事や飲み物をサービスするんだ。丈夫で健康な体でないと勤まらない。バスケットボールで体を鍛える。5人ずつ4組のチームを作れ」 |
478期訓練生
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「はい」 |
中島友子
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「さやかさん頑張ろうねぇ」 |
村沢教官
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「両端のチームから対戦する」 |
池田兼子
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「千秋のやつみんなの前で、村沢教官とデートしたいやて、あいつ最近生意気やで、ほんまに」 |
落合克美
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「ほんなこつあの子のぼせあがっていい気になってると。バスケットで痛めつけてやらんとね」 |
池田兼子
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「そうや。このへんでめちゃめちゃやっつけてストレスはらさんとなぁ」 |
落合克美
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「うーん」 |
落合克美
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「(OFF)千秋に的を絞ってやつけてやらんとね」 |
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(OFF)村沢が笛を吹く |
村沢教官
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「では、はじめるぞ」 |
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兼子がアタックしたボールをとる友子 |
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ボールを千秋にパスする友子 |
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準備運動をする池田兼子、落合克美 |
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ドリブルする千秋 |
木下さやか
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「いけいけいけいけいけ」 |
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さやかにぶつかる兼子 |
中島友子
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「(OFF)ああ、危ない」 |
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千秋を突き飛ばしてボールをとる兼子 |
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転ぶ千秋 |
村沢教官
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「(OFF)反則、反則」 |
中島友子
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「(OFF)何でそうゆうことするの?」 |
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千秋を抱き起こすさやか |
木下さやか
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「やってくれるじゃない。チビの千秋を反則で跳ね飛ばすなんて最低よ」 |
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うなずく友子、石田信子 |
木下さやか
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「そっちがその気なら、こっちも仕返ししてやるからね。こっちはもう、ストレスの塊なんだわ。思いっきりやつけてやるから覚悟しろ。いくぞい、ぶりっ子」 |
中島友子
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「オッケー」 |
木下さやか
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「おーい」 |
池田兼子
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「江戸っ子なんて口先だけや。大阪娘のど根性をみせたる。怪我せんようにな」 |
池田兼子
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「ほう」 |
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とボールを村沢に返す |
村沢教官
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「お前ら、喧嘩はやめろ、喧嘩は。フェアーにやれ。」 |
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笛を吹きボールを友子に渡す村沢 |
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ボールをパスする友子 |
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ボールをとりドリブルする兼子 |
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シュートする兼子を突き飛ばすさやか |
池田兼子
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「何、何すんねんな」 |
木下さやか
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笛を鳴らす村沢 |
村沢教官
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「反則はやめろ、反則は。ルールを守ってきれいな試合をしろ」 |
木下さやか
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「はーい」 |
池田兼子
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「はい」 |
木下さやか
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「ルールなんか守ってたら勝てないわよ」 |
中島友子
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「うーん」 |
木下さやか
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「こっちは荒れてんだ」 |
池田兼子
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「克美、もう一ぺん千秋をがーんというめにあわしたろ」 |
落合克美
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「うーん」 |
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笛を吹く村沢 |
池田兼子
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「克美」 |
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ドリブルする千秋 |
池田兼子
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「えーい」
と千秋を突き飛ばす |
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笛を吹く村沢 |
木下さやか
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「千秋ばっかり目の敵にしてこいつ」 |
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取っ組み合いをするさやかと兼子 |
池田兼子
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「千秋最近のぼせあがってるやろ」 |
木下さやか
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「千秋をなぜいじめるのよ」 |
池田兼子
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「何言うてんの。あんたこそあたいを突き飛ばしたやないの」 |
池田兼子
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「勝手なことばかり言わんといてくれる」 |
木下さやか
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「何よ」 |
村沢教官
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「やめろ、こら」
と二人を引き離す |
池田兼子
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「いたー」 |
木下さやか
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「痛い」 |
村沢教官
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「お前たち、バスケットじゃなくてプロレスをやってるつもりか?二人とも将来同じジャンボに乗って、助け合いながら仕事をするんだぞ。ルールを守らないで喧嘩をするとは何だ?お前たちやけにヒステリックに荒れているが、原因は何だ?そんなに訓練がきついのか?家や学校で甘やかされているお前たちには確かにここの訓練はきついかもしれない。しかし、まだ三分の一も終わっていないんだぞ。今から音をあげてどうするんだ。頑張れ。さぁ、バスケットを続けろ」 |
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体育館から去っていく村沢 |
木下さやか
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「教官はやっぱり男よ。我々ギャルのストレスがちっとも分かっちゃいない」 |
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教官の後を追う千秋 |
池田兼子
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「そやそや」 |
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