第6話で村沢教官がパーサーとして乗務したパリゆきの飛行機に追いかけて同じ飛行機に乗っている松本千秋の席の隣の女性が失恋を苦に飛んでいる飛行機のドアから飛び降り自殺しようとする.
それを千秋が「授業で習ったはずなのに.まったく私って覚えが悪いんだから.あっ,わかった,わかったわ.高度37,000フィートで飛んでいる飛行機の中の気圧は外の気圧よりも4倍も高い」
「うん,従って,空気の重しが中からドアーにかかっているからどんな力持ち...つまりあなたでもドアーは開けられないのよ」と説得しようとする. |
原作での記述
パーサーの村沢竜太は、調理室の横で「おや」とおもった。747機の機内、巨大なドアの傍らに、若い背の高い女が立っています。
村沢は最初、ドアについた窓から表を眺めようとしているのかな、と考えた。アンカレッジを出た極東航空484便は、三万五千フィートの高空を成田に向かって巡航中です。
しかし娘は表を眺める素振りはせず、カバーをかけたドアのハンドルに歩み寄りました。高高度を飛行中なので、ドアのハンドルは、オートマチックと呼ばれる状態にセットしてあるんですけど、娘は腰をかがめ、そのハンドルのあたりを覗きこんでいます。
「これはいかん」と村沢竜太は足早やに娘のほうに近づきました。この娘、発作的にドアから跳びだして自殺でも図ろうとしてるんじゃないか。
定期便の機内の気圧は、地上の八割に与圧されており、高高度では内側の濃密な空気がドアに向かって重しのようにのしかかっていて、内側にひきこむ方式のドアは絶対に開くことはできません。
[スチュワーデス誕生1 p.7] |