くれない寮-スチュワーデス物語-脚本第8話「初めてのキッス」-空中飯盛り女


このコーナーではスチュワーデス物語の名場面を脚本形式で再現します。

空中飯盛り女
1	東京モノレール羽田線沿線
	すれ違うモノレール
松本千秋	「(OFF)えーと、フランスのチーズは最も種類が多く、およそ400種類あると言われる。中でも有名なチーズはブル、ブルー、キャマンベール、ブルーチーズ」
2	東京モノレール・車内
	車内には通勤途中の478期訓練生が乗っている
松本千秋	「イギリスのチーズ。スティルトン、チェダー、チェスター。イタリアのチーズ。ペルパエンデ、ゴルコンゾラ、パルメザン」
石田信子	「ねっ、千秋さんてまじめね。一生懸命飛行機の中で出すチーズの名前暗記してるわよ」
木下さやか	「ふーん馬鹿馬鹿しい。食事サービスの授業が何十日もあるなんて。英語の授業は私たちの教養高めてくれるし。緊急脱出訓練はスリルとサスペンスがあって面白いけどさ。食事サービスの授業なんて全然つまんないもん」
中島友子	「まったくね。お客様の食事のサービスばっかりやってるからスチュワーデスは空飛ぶウエイトレス、空中飯盛り女なんてひやかされるのよ」
	同じモノレールに乗っている柿野訓練課長、火山教官
木下さやか	「私たちはさあ、一流大学を優秀なご成績でご卒業したエリートギャルよ。そのエリートを飯盛り女に仕立てるなんてふざけた話しよね。大体さ、洋食、和食、特別食、デザートから、果物、お酒まで出すんだから、我が航空会社は飛行機を動くレストランと間違えてん…」
3	同・柿野と火山の座席
	「(OFF)…じゃないの」
柿野訓練課長	「478期の跳ね返りどもめ。食事を楽しみに我が社の飛行機に搭るお客様だって大勢いらっしゃるのだ。ぶっ飛ばしてやろうか」
	と席を立とうとする柿野の腕をつかみとめようとする火山
火山教官	「あーっ、訓練課長、訓練生はまだまだ子供、子供相手に腹を立てるなんて大人げありません」
柿野訓練課長	「うーん」
4	同・478期訓練生の乗っている場所
池田兼子	「そやけど、食事サービスのレッスンていうとお客様が召し上がるおいしい食事にありつけるで」
	池田兼子の肩をたたく落合克美
落合克美	「それそれ、何で我が航空会社がおいしい食事を出すか知っとると？」
	首を横に振る478機訓練生1
落合克美	「スチュワーデスが私たち光り輝く若い女性ばっかりじゃなくてオバンが大勢いるからさ」
	笑い出す478期訓練生
池田兼子	「オバンを見てがっくりきたお客様をうまい食事でなだめよってわけか。わかるな」
5	同・柿野と火山の座席
	目をつぶっていた火山が目を開ける
池田兼子	「(OFF)火山さと子教官なんかオバンのスチュワーデスの代表、もう現役は無理やね」
6	同・478期訓練生の乗っている場所
	爆笑する478期訓練生
中島友子	「やだぁ」
7	同・柿野と火山の座席
火山教官	「あ、なんてことを」
柿野訓練課長	「君、君、子供相手に怒るのは」
	柿野の制止を振り切って立ち上がる火山
火山教官	「いいえ我慢できません」
	と478期訓練生の所の向かう
8	同・478期訓練生の乗っている場所
池田兼子	「ひ、火山教官」
478期訓練生	「おはようございます」
火山教官	「今日の食事サービスの授業は、この火山さと子が村沢教官と２人で担当します。よろしくっ」
	起立する478期訓練生
478期訓練生	「よろしくお願いいたします」
	と頭を下げる



(2005/12/28改)

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